HELIOLITEー君と輝く音ー
ガチャッとリビングの扉が開き岡本と武内が戻って来た。
「お待たせしました」
岡本が軽く頭を下げる。
そして、そのままリビングと繋がっているキッチンへと向かい何やら準備を始めた。
ずっとアンプの事を眺めていた拓弥が振り返る。
「あ!おかもっちゃん、これつけてもいい?!」
「え?あ、アンプですか。大丈夫ですよ」
岡本はそう言うと、手際よくコップを机に並べた。
持っていたお盆も机の端に置くと、拓弥の元へと向かう。
おそらく、アンプの電源を入れるために。
アンプの電源を入れると、その脇にあるキャビネットの方を指し示す。
キャビネットに掛けられていたカーテンをめくると、その中には沢山のCDが並べ置かれていた。
「すっげー!CDもめっちゃある!」
「好きなものを入れて下さい」
「ありがとー!」
うわー!すげー!と、口々に感想を言い、真剣な顔でCDを選んでいく。