HELIOLITEー君と輝く音ー
〓解散の危機〓sing宏紀
ギターの音。
ドラムの音。
ベースの音。
そして、響く歌声。
全てが合わさることで、完璧な音楽へと変身する。
夕陽が真っ直ぐと射し込む音楽室。
そこで奏でる音楽が俺たちの毎日だった。
その毎日が一人の一つの言葉で終わりを迎える危機に陥った。
「はぁ!?何言ってんだよ、お前!」
「そうよ、いきなり何なの?」
学校の音楽室を借りてバンドの練習をしている最中。
ボーカルである篤(アツシ)が突如、発言した。
その直後、当然のことながら、同じバンドメンバーであるベースの拓弥(タクヤ)とドラムの望(ノゾミ)が反論した。
大きな声がこの音楽室中に響き渡る。