HELIOLITEー君と輝く音ー
一向にピーマンには見向きもせず、箸をつける様子のない鈴木くん。
「食べないと…分かってるよね?」
宮田さんが凄むように言い放つ。
微かに肩を揺らした鈴木くん。
視線を泳がす彼は恐る恐る、ピーマンの肉詰めに箸を運んだ。
じっとその様子を私は見ていた。
私がピーマンなんて使ったばかりに…すみません…
でも、昨日ピーマンが安かったので沢山買ってしまったんでいい機会だしと思って使った。
それがアダとなるなんて。
鈴木くんはピーマンの肉詰めを箸で掴むと、それを口に運んだ。
その時の顔は凄いしかめっ面。
口に含んだそれをゆっくりと咀嚼をする。