HELIOLITEー君と輝く音ー
晴香ちゃんがじとりと速水くんの事を見ている。
惚れたの意味が伺い知れないと、そう訴えているよう。
「言葉足らずだったな。声に惚れたんだ。岡本の」
「な、なんだ…声か。ビックリした」
晴香ちゃんが安堵のため息を吐き出した。
はて、晴香ちゃんはどうしてこんなにも安心しているのだろう。
それに、声に惚れたとはどういう事?
まさか!私の声、どこか変なのですか!?
「そうじゃない」
「ふえっ…?」
「声が綺麗だからだ」
そう、速水くんが言った。私の心の声に答えるかのように。
彼はエスパーなんでしょうか?
「声に出てたよ」
「えっ!?」
それが、二度目の驚きだった。