HELIOLITEー君と輝く音ー



「これが、俺たちが岡本をバンドに誘う理由だ」


「やっぱり、入ってはくれないかな?」



無理なのかな、と宮田さんが少し申し訳なさ気に言った。


理由は分かった、私を誘う理由は。


だけど、私なんかにそんな責任の大きなことを任せてしまっていいのですか?


お父さんにバンドはくだらないものではないと教えるだなんて。


私には荷が重すぎる…



「じゃあ、一回オレたちの音を聞かせてやろうぜ」


「いいね、それ」


「ああ。アンプ、借りるぞ」


「あ、どうぞ…」



速水くんが自分のカバンの中からCDを取り出すと、それをアンプにセットした。



そして、再生ボタンが押されたのです。


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