HELIOLITEー君と輝く音ー
これで、バンドメンバー全員が揃った事になる。
後は始めれば良いだけの話。
「おかもっちゃん、可愛いねー似合ってるよー!」
「あ、ありがとうございます…」
武内に手渡されたシルバーアクセを身に付けながら、拓弥が言う。
女子二人がパンクで来たのに、俺たち二人が私服だと締まらないといって武内が渡したものだ。
俺も俺で、黒のジャケットとアクセサリーをつける。
「照れてるよ、この子」
「逆に良いんじゃない?緊張してないみたいだしさ」
「それもそうだ」
望と武内が喋る二人を見つめ言う。
二人が戻ってきたはいいが、拓弥が混ざった事で余計に始めにくい雰囲気となった。
が、如何せん、始めないと何のためにここまで用意したのか分からなくなる。
それに、これはかなでのためのライブでもある。
さあ、始めようか…