HELIOLITEー君と輝く音ー
始めてしまえば、それからの時間は一瞬だった。
音が零れ、声が乗る。
かなでの透き通った綺麗な声が。
最初は誰も見向きもしていなかった俺たちの演奏。
無名で知っている人が居る訳ではない俺たちだ。
そのまま、素通りする人がほとんど。
それが少しずつ耳を傾ける人が増え、最後には人垣が出来るほどだった。
これも、全てかなでの声があっての事だ。
彼女の声が人を惹きつけた。
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