HELIOLITEー君と輝く音ー
私は何とも言えない表情をしていたに違いない。
お母さんがふふっと笑った。
そして、お茶を一口飲む。
「最近のかなで、凄く楽しそうだから」
「…え?」
「やりたい事、見つかった?あの子たちのお陰、かしら」
微笑みながら私に問いかける。
どう答えるべきなのか私は悩んた。
だって、ずっと秘密にしてきた事だから。
歌は…やりたい事は歌なのだと伝える事が出来なかった。
その時、カタンと箸を置く音が聞こえた。