HELIOLITEー君と輝く音ー
かれこれ、机に向かい始めて一時間。
未だに、ノートは白紙の状態。
どういう事をどういう風に書いたら良いのか、分からない。
嬉しい事とか、哀しい事。
どれを書いたらいいのか、分からない。
柳沢君は気負わずにと言っていたけど。
深く深く考えてしまい、簡単に考える事が難しい。
「んー…」
思わず頭を抱え、唸る。こめかみの辺りを人差し指でグリグリする。
考えれば考えるほど、思考の迷路に陥っていく感覚。
けれど、考えるしかないから…
考えない事には答えは出ないから…