HELIOLITEー君と輝く音ー
〓時には息抜きが必要だ〓sing宏紀
夏休みも中旬。
つまりは八月も半ば。
今日も今日とて、バンドの練習を始めようとした。その時だった。
奴が壊れたのは。
「海行きてー!」
武内の家へと全員が揃い、チューニングをしようとギターを手に取った時。
唐突に拓弥が叫んだのだ。
まず、なぜ武内の家に居るのか。
それは防音の広い部屋があり、そこを俺たちに提供してくれると夏休みが始まる頃、言ったからだ。
夏休みは音楽室を借りるつもりだったので、その言葉はありがたいもので。
一も二もなく、武内に甘えることになったのだ。
だが、まず初日だ。