HELIOLITEー君と輝く音ー
「じゃあ、こっち」
と武内に案内されたのは広々とした部屋だった。
そこまで行くためには、家の中に入ることになったのだが。
この城のような豪華な外見の豪邸だ。
中も恐ろしく広く、豪勢な造りだった。
まるで、ドラマや映画で出てくる城そのもの。
いつもだったら、こんな所に来れば必ず拓弥は騒ぎ立てるが、そんな奴が黙り込む程。
ということで、驚くことがたくさんあった武内の家。
そこを借りて俺たちは夏休み中、毎日練習に明け暮れていた。
そんな毎日だ。
冒頭のように拓弥が発狂するのも無理はない。
バンド練習しかしていないのだから。