HELIOLITEー君と輝く音ー
「あんた、馬鹿?」
「はあ?」
「この近くに海なんてないでしょ。諦めな」
望がため息を吐きつつ呆れたように言う。
しかし、そんなことを言われても諦めないのが拓弥だ。
「せっかくの夏なんだしよ。夏らしい遊びしたいじゃんか!」
なあ!?と俺に同意を求められも。
夏らしい遊びといってもな。
そんなことしなくても俺は一切構わない。
俺はギターさえ弾ければそれだけで楽しいし。
うーみ!うーみ!うーみ! と騒ぐ拓弥をかなではどうしたらいいのかと、オロオロと慌てている。