HELIOLITEー君と輝く音ー



私はその声のしてきた方に振り返ろうとしたが、それは出来なかった。


代わりに、背中にとてつもない大きな衝撃を受ける。



「うあっ!」


「おはよう!かなでっ」



そう言って私の背中に抱き付いてきたのは、小学生の頃からずっと一緒の武内 晴香(タケウチ ハルカ)ちゃん。


こんな暗い私にいつも明るく話し掛けてくれるすごく優しくて可愛い女の子。


私は彼女にはいつも感謝してる。


こうやって、晴香ちゃんから話しかけてくれて。


何年も一緒で唯一の親友の晴香ちゃんでさえ、私はなかなか自分から話しかけることが出来ない。


その事を知っているからこそ、晴香ちゃんは明るく接してくれる。


だから、ありがとうなのです。



本人に面と向かって言う事は恥ずかしくて出来ないけど。


< 58 / 411 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop