HELIOLITEー君と輝く音ー
「宏紀、お前運、悪りーな!一番、前の席なんてよ!ガハハハハ!」
「うるせーよ…」
癇に障る笑い方をしやがる。
品の欠片もないな。
そりゃ、一番前の席だなんて最悪だが、自分の名字を恨む訳にもいかないだろうが。
それに、ある程度予想はついたからな。
クラス表を見た時から嫌な予感はしてたさ。
ってか、拓弥はそれを言う為にわざわざ俺の所にまで来たのかよ。
性根が腐ってやがる。
一々、嫌味な奴。
ま、こんな時ぐらいにしか、拓弥は何も言えないからな。
馬鹿だから。今だけだ、言えるのは。