靴を買う
「靴を、ください」



僕は店員に言った


きっとこの店員は



涙を流して喜ぶだろう



閑古鳥が鳴くさびれた店を


あえて選んでやったのだ


僕が払う代金のおかげで


今日の晩飯のおかずは


一品増えるに違いない

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