【長編】Little Kiss Magic 3~大人になるとき~
「…できれば夏休みの間ずっと一緒に過ごしたいな。
香織のご両親にはちゃんと挨拶に伺って、僕から話すから」

「えっ!廉君が家に挨拶にくるの?」

「もちろん。コソコソ連れ出すつもりはないよ。
胸を張って堂々と君をお借りするつもりだ。
…来てくれるだろう?」

泊まりに誘うにしてもこういうパターンは世の中の高校生カップルにしては稀だろう。

僕の姿勢に香織は驚いた様子だったけれど、中途半端な気持ちで彼女を連れて行くつもりは無い。

僕の気持ちが伝わったのか、香織はニッコリと微笑んで応えてくれた。


「うん、喜んで」


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