【長編】Little Kiss Magic 3~大人になるとき~
助けを呼ばなければ…
車の中へ行けば携帯がある。解っているのに、身体が言うことを利かない。
その間にも安田さんは4人の男と同時に格闘しているのが見えた。
早く助けを呼ばなければと、必死にボンネットから降りようと身体を動かしたとき、誰かに大きく後ろに引っ張られた。
先ほどより更に強く押し付けられた勢いで、強く背中を打って、激しい痛みに思わず呻いてしまう。
車に寄りかかりあたしを押さえつけているのは、最初に安田さんと話をして殴りかかった男だった。
「ふうん…なかなかの上玉じゃないか。これは楽しめそうだな」
「…お金が目的なら持っていないわ。安田さんを放してよ」
「金?おまえ達から金を貰おうなんて期待はしてないさ。おまえを二度と人前に出られない身体にするだけで、俺達には大金が入るんだ。いい仕事だろ?」
「な…っ!」
「方法はどんな形でもいいんだと。とりあえず殺すなとは言われているけどさ」
「…誰に頼まれたの?」
一瞬紀之さんが浮かんで、忌々しげに『ジジイ』と呼んでいた人の名前が浮かんだ。
車の中へ行けば携帯がある。解っているのに、身体が言うことを利かない。
その間にも安田さんは4人の男と同時に格闘しているのが見えた。
早く助けを呼ばなければと、必死にボンネットから降りようと身体を動かしたとき、誰かに大きく後ろに引っ張られた。
先ほどより更に強く押し付けられた勢いで、強く背中を打って、激しい痛みに思わず呻いてしまう。
車に寄りかかりあたしを押さえつけているのは、最初に安田さんと話をして殴りかかった男だった。
「ふうん…なかなかの上玉じゃないか。これは楽しめそうだな」
「…お金が目的なら持っていないわ。安田さんを放してよ」
「金?おまえ達から金を貰おうなんて期待はしてないさ。おまえを二度と人前に出られない身体にするだけで、俺達には大金が入るんだ。いい仕事だろ?」
「な…っ!」
「方法はどんな形でもいいんだと。とりあえず殺すなとは言われているけどさ」
「…誰に頼まれたの?」
一瞬紀之さんが浮かんで、忌々しげに『ジジイ』と呼んでいた人の名前が浮かんだ。