【長編】Little Kiss Magic 3~大人になるとき~
姿の見えない香織を探して寝室のドアを開ける。
そこには…
僕のベッドで枕を抱きしめ眠る香織の姿があった。
ほんの少し前、僕の部屋で眠る彼女に驚き、暴走しそうな感情を押さえつけた事がずっと昔の事のようだ。
あの時は、こんな気持ちで別れる日が来るなんて思いもしなかった。
今僕のベッドで眠る彼女はもう僕のものではない。
どんなに愛しくても、もう触れることすら叶わないのだ。
数時間後、彼女はもうここにはいない。
新学期が始まり、あの角を曲がっても、僕だけの香織はもうどこにもいない。
心が痛くて、切なくて、身体の芯が固まっていくような絶望感に襲われる。
苦しくて、哀しくて、いっそこの身を引き裂いて楽になれたらと思う。
翔という人は、こんな思いをずっと心に秘めていたのだろうか。
母さんを最後まで見守って逝った人
彼は…どんな想いを胸に抱いていたんだろう
どんなに切ない気持ちで母さんを愛し続けたんだろう
死の間際に望んだことは…
やはり母さんの幸せだったんだろうか…
そこには…
僕のベッドで枕を抱きしめ眠る香織の姿があった。
ほんの少し前、僕の部屋で眠る彼女に驚き、暴走しそうな感情を押さえつけた事がずっと昔の事のようだ。
あの時は、こんな気持ちで別れる日が来るなんて思いもしなかった。
今僕のベッドで眠る彼女はもう僕のものではない。
どんなに愛しくても、もう触れることすら叶わないのだ。
数時間後、彼女はもうここにはいない。
新学期が始まり、あの角を曲がっても、僕だけの香織はもうどこにもいない。
心が痛くて、切なくて、身体の芯が固まっていくような絶望感に襲われる。
苦しくて、哀しくて、いっそこの身を引き裂いて楽になれたらと思う。
翔という人は、こんな思いをずっと心に秘めていたのだろうか。
母さんを最後まで見守って逝った人
彼は…どんな想いを胸に抱いていたんだろう
どんなに切ない気持ちで母さんを愛し続けたんだろう
死の間際に望んだことは…
やはり母さんの幸せだったんだろうか…