きのこのこ

「この細い体に、タマゴタケの幼菌のような、可愛らしいタマゴが・・・」

分かりにくいよ。
いつもの事だけど。

でも、それ。
今私が欲しい言葉じゃないよ。

ねぇ、嬉しいの?
それとも・・・嬉しくないの?

「加奈子さん。」

真っ直ぐ見つめ合って。
胸は期待と不安でぐちゃぐちゃ。
万里の目は真剣そのもので、私は泣きそうになりながら、それをこらえてる。

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