Kissから始まる♡♥♡〜君は私に絶対服従!!?〜



あ。


春樹たちの向こうにいた長い黒髪をみつあみにした女の子。

最後にあの女の子を確認しようとしたが.....


いない。


彼女はもといた場所にはもういなかった。


あの子は一体何者なのだろうか。

裏世界にいたってことは魔力があるか、魔法が使えるか....。


つまりあの子は普通じゃない。


敵か味方かすらもわからない。


「おい!!未来!!」


「へ?」


ぼけっと考える私の目の前をふわふわと飛ぶライちゃん。


空は青く、金閣寺はぴっかぴか。


元の世界に帰っている。


「全く大丈夫か?それより魔石を手に入れたみたいだな!!魔力が強くなっているぞ!!」


初めは心配そうにしていたものの、魔石の話になると嬉しそうに笑いだすライちゃん。


ああ、そうだ。

私、魔石を手に入れたんだっけ。


あの心地よい声に導かれて。


「てか、なんで僕たちは先輩たちの元に辿り着けなかったんですかね?」


彩斗くんが不思議そうに首をかしげる。


辿り着けなかった?


どーいうこと?


「こっちはずっと来るのが遅いなぁと思っていたんだ。辿り着けなかったってどーいうこと?」


天馬くんも不思議そうに首をかしげる。


「言葉の通りだよ。彩斗くん、僕、ライラ王は同じ深い霧のかかった道をさ迷っていた。」


天馬くんの疑問に答えたのは天王寺先輩。






< 105 / 323 >

この作品をシェア

pagetop