Kissから始まる♡♥♡〜君は私に絶対服従!!?〜
「泣かないでください。魔王様。私は魔王様の味方です」
桜は無表情の中にもどこか心配した趣で俺を見つめる。
俺は泣いているのか?
「たとえ、全てのものがアナタを否定しても私はしません。それが自分が消える答えだとしても。私は魔王様には笑っていただきたいのです。未来様のお側におられた時のように」
桜がふわりと微笑む。
ああ、桜には俺が考えていることがわかるのか。
俺は魔王失格だ。
俺は魔王ではなくて、人間でありたいと願ってしまった。
君の兄として。