Kissから始まる♡♥♡〜君は私に絶対服従!!?〜
「あれが魔王の封印だ。」
暗い洞窟の奥底にそれはあった。
ライちゃんが言うあれこそが魔王の封印。
すっごい大きい大理石みたいな物でできていてたくさんヒビがある。
その隙間からまがまがしい黒い何かが出ている。
私でも感じる。
あれは危ない、と。
「思っていた以上に危ないな。未来、いいか。お前は早く騎士と契約を交わしてあれを再度封印しなければならないのだからな。」
「うん。」
いつもなら口うるさく思って反抗しちゃうけど今日は違う。
こんなもの見せられたら反抗なんてできないよ。
「うん、じゃない!!真面目に....て、うん!!?」
私が素直に言うことを聞いたことがびっくりしたみたいでライちゃんは叫んでいる。
「じゃ、魔王の封印も見たしさっさと帰るぞ。」
グイッ
「え!!ちょっ....」
私は春樹に腕を掴まれて半ば強制的に歩かされる。
てか、春樹、急いでる?
「僕も早くここから離れた方がいいと思います。」
彩斗くんも急いでいる様子で私たちの後ろを歩く。
な、何でだ?
「邪気が濃ければ濃いほど魔物が多く出るし、何より強い。いい判断だ。」
ぷよぷよと感心したように頷きながら私の横を飛ぶライちゃん。
全く意味がわかりません。
とりあえず、私は早く残りの騎士と契約を交わしてあれを封印しなければならない。
手遅れになる前に。