噂の三兄弟と遠い約束【Berry's Cafe限定】
あれ?
陸玖さんの、意地悪スイッチ押しちゃったかな?
「いや、あの・・・」
「クスッ・・・まだ、何もしないよ。泣いていた理由を聞くまでは・・・雪稀の不安、聞かせて。」
「・・・怒らない?」
「もちろん。けど、話によっては・・・今日は寝かせてやらない、かも。」
なんて、クスッと笑いながら言う。
どんな意地悪されるんだろう・・・ちょっと怖い気さえする。
「あのね・・・今日、見たの。」
「何を?」
それから、ゆっくりと今日ホテルで見た光景を話し始めた。
陸玖さんは、相槌は打つものの何も言わず
最後まで私の話を聞いてくれた。
一通り、話し終えると
陸玖さんは、ギュッと私を抱きしめた。
「そっか。あの場に居たんだ。不安にさせて悪かった。」
あれは――――
と、陸玖さんは静かに話し始めた。