噂の三兄弟と遠い約束【Berry's Cafe限定】
「すみません。お忙しいのに、お母さんが無理をお願いしたみたいで。」
「いやいや、嬉しいんだよ。君のご両親は、あまり頼らない人だったからね。それに、君が幼い頃はよくこの家にも来ていたんだよ?」
「そうなんですか?」
「陸玖は、覚えているだろう?」
「えぇ。」
嘘っ。さっき、初めましてって言ってたじゃない?
そう思って、陸玖さんの方を見る。
「君は覚えていないだろうと思っていたからね。」
眼鏡の真ん中を、人差し指でクイッと持ち上げ
優しい笑みを浮かべる。
あ、空良さんに続いて陸玖さんにも
私の心が読まれてしまったみたい。
「さて、ココからが本題だが。君は、今日からココで住むんだ。」
「はぁ・・・え、は、はぃ?」
思わず、変な声が出てしまった。