噂の三兄弟と遠い約束【Berry's Cafe限定】
まるで、眠り姫だな。
でも、このままだと風邪引いちゃうし。
起こさないように気をつけながら、彼女の華奢な身体を抱き上げる。
そう、いわゆるお姫さま抱っこ。
「ん・・・りっちゃ・・・・・」
すると彼女の両腕が俺の首に回され、胸に頬を擦り寄せた。
「?!・・・雪稀、起きたのか?」
でも、返事はなくて・・・
ただ規則正しい寝息が聞こえた。
寝言、か。
小さく溜め息をついて、彼女を自分のベットに運ぶ。
そして、ベットに下ろし俺はソファにでも寝ようかと思っていたら
「ぃや・・・1人、しないで・・・」
なんて声が聞こえた。
もちろん、それは雪稀の声で。
参ったな。
「雪稀、俺を試してんの?」
なんて言っても、返事は無いわけで。
くしゃくしゃっと、まだ濡れたままの髪を掻き
雪稀を後ろから抱き締めるように
ベットに体を滑り込ませた。
「雪稀、愛してるよ。」