噂の三兄弟と遠い約束【Berry's Cafe限定】
あ、寝癖が付いてる。
ふふっ・・・子供みたい。可愛い・・・。
横に跳ねた前髪を、そっと触ってみる。
それから、彼の睫毛・・・頬・・・
唇に指が触れたとき
私を抱き締めるりっちゃんの腕の力が強くなった。
「っ?!」
「・・・朝から、誘ってる?」
少しかすれた声が、ちょっとセクシーで
顔が赤くなっていく。
「ちがっ・・・」
チュッ
違う、と言いたかった言葉は最後まで言えず
りっちゃんの唇に塞がれた。
「・・・おはよ。」
触れるだけのキスが、リップ音と共に離れ
そして、次に目に映るりっちゃんの顔は笑顔を浮かべていた。
「・・・おはよぅ。」
だから、私もそう言うしかなくて・・・
ズルい。
そんな私の気も知らないりっちゃんは、ぎゅっと抱きしめる腕の力を強め
「いいね。こういう朝も・・・ねぇ、これからは毎日一緒に寝ようか?」
なんて、笑顔で私の顔を覗き込んだ。