噂の三兄弟と遠い約束【Berry's Cafe限定】
面倒くさそうに、頭をくしゃくしゃと掻き体を起こすと
扉に声が届くように少し声を張りあげた。
「・・・分かった、すぐ行く。客間にお通して。」
『承知しました。』
楓さんが部屋を離れたのを確認して、りっちゃんは一つため息をつく。
なんだか、その一連の仕草が普段のりっちゃんらしくなくて
思わずクスッと笑ってしまった。
「なに笑ってるの?・・・残念だけど、続きは今夜ってことで。」
キスの余韻で頭がまだボーっとしてる私の耳に唇を寄せ
そう囁くと、ベッドを降りる彼。
今夜・・・??
りっちゃんの後姿を目で追っていると、不意に振り返った。
「あ、雪稀はもう少しここで寝ていて。その顔、誰にも見せたくないから。」
「え・・そんなに、酷い顔してる?」
「違う。そうじゃなくて・・・その、エロ過ぎなの。」
少し言いにくそうに、りっちゃんは鼻の頭を掻きながらそう言った。