噂の三兄弟と遠い約束【Berry's Cafe限定】

「そうですか・・・。では、お願いいたします。」

そう申し訳無さそうに言って、私にトレイを渡してくれた。


私は、廊下奥にある客間の前に立っていた。

中からは、話声は聞こえない。


りっちゃんと香織さんは、今何を話しているんだろう。

さっきから心臓がドキドキ煩い。



もう、雪稀しっかりしなさいっ!!

りっちゃん・・・陸玖さんを信じるのよ。



コンコン・・・



一つ深呼吸して、ドアをノックする。

けれど何故か、中からの返事はない。


仕方がないから、ゆっくりドアノブを回してドアを開けた。




ウソ・・・・どうして。

なん、で??―――――――――――――



一秒?それとも数秒、時間の感覚がない。

ただ私は、目の前にある信じられない光景を見つめていた。





陸玖さんと香織さんの、キスシーンを―――――――――――


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