噂の三兄弟と遠い約束【Berry's Cafe限定】
ガッシャーンッ!!!!!
私の意識は、その音で引き戻された。
その音は、私の手から滑り落ちた、ティーセットを乗せたトレイ。
「っ・・・・ご、ごめんなさぃ・・・」
何に対しての、『ごめんなさい』なのか分からない。
でも、その場所に居たくなかった。
これ以上二人を見ていられなかった。
逃げ出したかった。
だから、自分の心のように
床に砕け散ったティーセットに気を止めることなく
駆け出していた。