噂の三兄弟と遠い約束【Berry's Cafe限定】

陸玖さんは、空良さんの言葉には反応せず

部屋を見渡し、私を見つけると直ぐに駆け寄ってきて抱きしめた。

それを見た空良さんは、一つため息をついて「無視かよ」なんて小声で言っていた。


「陸玖さん、あの。海翔さんを止めて・・・じゃないと、犯罪者になっちゃう。」

「ん?もう、りっちゃんって呼んでくれないの?」


え?だって今は二人っきりじゃないし

ってか、そんなこと言ってる場合じゃないと思うんだけど。

今も、海翔さんは何度も彰次を殴り続けている。

このままだと、本当に犯罪者になってしまうかもしれない。


「あ!そっか、ゴメンな雪稀。いろいろ誤解させるようなことして。でも、俺は雪稀一筋だから。」

「違っ・・」

「そっか、香織さんの事気にしてる?彼女とは本当になんでもないから。」


そりゃ、気になるけど。

今はそんなこと言ってる場合じゃ、ないのっ!!


「陸玖さんっ!聞いてっ」


< 220 / 264 >

この作品をシェア

pagetop