噂の三兄弟と遠い約束【Berry's Cafe限定】
その表情を見た途端、ゾッとした。
・・・いけない。
彼をこのまま、あの場所に向かわせては・・・・。
何故だか、この時そう思った。
もし、このまま行かせたらもう二度と会えなくなるようなそんな不吉な予感。
私の頬に触れていた、温かな手が離れ
彼が立ち上がろうとしたとき、ギュッと彼の腕を握り見上げる。
「雪稀?」
「ダメ・・・りっちゃん、ダメだよ。」
「でも、アイツは・・・」
「もう十分だよ。どこにも行かないで、傍に居て?」
「本当に、いいのか?」
「うん。海翔さん空良さんも、もう止めて。」
海翔さんは、馬乗りになって殴っていた手を止め
チッと舌打ちしながら、立ち上がった。
「っそ・・・こんなことして、お前らだってタダじゃ済まないぞ。」
ゴホゴホっと咳き込みながらも、悪態をつく彰次。
「まだそんな口叩けるんだ。」
「あんた、バカだな。俺たちが、考えなしにこんなことするわけないだろ。」
海翔さんは冷たい目で、見下ろし
空良さんは頭を掻きながら彰次を見る。