噂の三兄弟と遠い約束【Berry's Cafe限定】

あぁ、この人は

どんな時も、拓登と共にいるんだなぁ・・・

そう感じた瞬間だった。


「さぁ、帰りましょうか。あの子達も、もう終わってる頃よね?」


振り向いた真純の顔は、なんだかスッキリとしていた。


「あ、ねぇ颯馬ちゃん。お腹空かない?美味しいものでも食べに行きましょう。」

「あはは・・・本当にあなたと言う人は。全く、適いませんな。」

「あら、私に勝とうだなんて100年早いわよ。」


クスクス笑う彼女をエスコートしながら

玄関先に止めていた車に乗り込み、華月堂を後にした。





その数か月後、街中にMMブランドとコラボした真純のジュエリーが

一本の枝垂れ桜をバックに、華々しく発表されたのは

別の話―――――――――――――



< 231 / 264 >

この作品をシェア

pagetop