噂の三兄弟と遠い約束【Berry's Cafe限定】
あぁ、この人は
どんな時も、拓登と共にいるんだなぁ・・・
そう感じた瞬間だった。
「さぁ、帰りましょうか。あの子達も、もう終わってる頃よね?」
振り向いた真純の顔は、なんだかスッキリとしていた。
「あ、ねぇ颯馬ちゃん。お腹空かない?美味しいものでも食べに行きましょう。」
「あはは・・・本当にあなたと言う人は。全く、適いませんな。」
「あら、私に勝とうだなんて100年早いわよ。」
クスクス笑う彼女をエスコートしながら
玄関先に止めていた車に乗り込み、華月堂を後にした。
その数か月後、街中にMMブランドとコラボした真純のジュエリーが
一本の枝垂れ桜をバックに、華々しく発表されたのは
別の話―――――――――――――