噂の三兄弟と遠い約束【Berry's Cafe限定】
「雪稀、大丈夫か?どうかしたのか!?」
どのくらい、そうしていたのか
私の声に気付いた陸玖さんが、慌ててバスルームに飛び込んできた。
「やっ・・・見ないで。見ないでっ!!」
体中についた、痣を見られたくなくて
両手で抱きしめるようにして、その場に蹲った。
「・・・雪稀。」
優しくも切ない声。
そして、背中に感じる温かな大きな手。
「ダメ・・・私、汚れてる。りっちゃんに触ってもらう資格ない。」
「大丈夫。雪稀は綺麗だよ。汚れてなんかない。」
そいうと、陸玖さんは後ろから
私を、ガラス細工のように優しくフワリと抱きしめた。
「りっちゃん・・・ゴメン、なさい・・・ごめんなさぃ・・・」
「雪稀が謝ることなんて、何もない。」
私は何度も、〝ごめんなさい″を繰り返した。
涙を流しながら・・・・そして、自分の浅はかな考えに後悔した。