噂の三兄弟と遠い約束【Berry's Cafe限定】
3.嫉妬はイジメの始まり
≪雪稀side≫
私が、御堂家に住むようになって1ヶ月がすぎたある日。
それは突然始まった。
私はいつものように、中庭の芝生の上に座って
千尋とお弁当を食べていた。
うちの大学の中庭は、一部だけ温室の様なドーム型の中庭があって
冬でもココは温かくお弁当を食べたり散歩をしたり
人が絶えない。
「雪稀、あんたよくあの2人の見分けがつくわよね。」
「え?良く似てるけど・・・2人とも全然違うよ。」
「へぇ、何処が?」
「それは、俺達も聞きたいなぁ。」
と、上から手が伸びて来て私のお弁当のおかずを摘まんでいく。
そして、海翔さんが海老シューマイを
空良さんが肉団子を、口の中にパクッと入れ
汚れた指を、チュッと音を鳴らしながら舐めた。
いやいや、無駄にセクシーオーラそこで出さないで下さい。
てか、どこから湧いて出てきたんだろう?
「で、俺達のどこに違いがあるの?」
「そんなに知りたいですか?」
「まぁね。だって、陸玖にぃ以外見破られた事無いのに。何であんたには分かるの?」