噂の三兄弟と遠い約束【Berry's Cafe限定】
怒る時も、喜ぶ時も、声がハモっちゃうのね。
流石、双子って言うかなんというか・・・。
平穏な大学生活に戻りたい・・・。
あー、私お昼抜きだぁ。
少しの期待を込めつつ、隣にいる千尋に目を向けると
彼女は、パンの最後の一口を頬張った直後だった。
はぁ~と深いため息とともに項垂れる。
あぶなーいっ!!
悲鳴と共に少し離れた場所から聞こえた声に反応し
頭を上げると、シュッと音がしたかと思ったら
私の頬を掠めるように、バレーボールが通り過ぎて行った。
「え・・・」
あ、後ろには2人が居るのに。
「海翔さん!空良さん!大丈夫ですか?!」
慌てて後ろを振り向くと、2人が向き合って固まっている姿が。
どうやら怪我は無いみたいだ。
「良かったぁ。怪我、してないですね。」
「良くないっ!!俺達の弁当がぁ~」