噂の三兄弟と遠い約束【Berry's Cafe限定】
「どうやって・・・仕事は?」
「部下に任せてきた。それより、雪稀は?雪稀はどうなんだ?」
「いや、今検査中・・・。」
俺と空良は、あまりの陸玖にぃの慌て様に驚いていた。
だって汗までかくほど、ココまで走ってきた陸玖にぃなんて
見たことが無かったから。
「お前ら、雪稀の傍を離れるなってあれほど言っていたのに・・・」
「んなこと言ったって、俺達にも講義があるんだぞ?」
「それは・・・」
「いや、でも今回は俺達も油断していたところがあるから・・・。」
そう言ったのは、空良。
確かに、悪戯程度だと甘く見ていたのは事実で。
ココまでエスカレートするとは、思わなかった。
「すまない。言い過ぎた・・・」
陸玖にぃは、力無く近くにあったソファに座り
前かがみに身体を折り、祈る様に両手を組んで額に当てた。
そして、検査も終わり雪稀に命の別状はないと聞かされた時の
陸玖にィの顔はとても安堵したものだった。