噂の三兄弟と遠い約束【Berry's Cafe限定】
6.過去の約束
そんな事を考えていた所為か
その日、夢を見た―――――――――
「ねぇ、雪稀ちゃん。この子達と遊んであげて。」
「うん。」
綺麗な女の人に言われ振り返ると
髪をツインテールにして、ふわふわのワンピースを着た
そっくりな2人の女の子がいた。
そして、この子達のことを私は
「かいちゃん」「そーちゃん」と呼んでいた。
最初こそ、2人はお母さんらしき人に
しがみつくように隠れていたけど
だんだん、警戒心を解いてくれたのか
一緒に遊んでくれるようになった。
ただ、そこは夢
2人の顔がどうしても、ハッキリとは見えなかった。
そこへ、男の子が現れた。
「ゆきちゃん、来てたんだね。」
「あ、りっちゃん。」
私は柔らかい笑みを浮かべた少年に抱きつく。
艶のある黒髪に、真っ黒な瞳の男の子。
あれ?これって、まさか陸玖さん??
えぇぇぇーーー!!