アラサーの彼女が女子ゲーにハマる理由(わけ)
結局、佐藤くんのお母さんが経営するbarにやって来た

ミチに会うかも知れないから嫌だって言ったんだけど、VIPルームがあるからって…






ってゆーか、VIPルーム広すぎだろ?20畳はあるよ。坪にして10坪?あーやだ、坪で考える癖、年寄りっぽいよね?
しかしこれパーティールームじゃない?
落ち着かないって…





部屋の入り口で私が固まっていると

「ごめん、佐川さん…今日、ここしか空いてなかったわ」

と申し訳なさそうな佐藤くん

「う、うん…まあ、いいんじゃない?あっカウンターあるじゃん。そこに座ろうかな」

取り敢えず、部屋の隅のカウンターに腰掛ける

「じゃあさ、俺、佐川さんに何か作るよ。カクテル」

そう言うと、佐藤くんは上着を脱ぎ無造作に椅子へ投げると、カウンターの中へと入った

ワイシャツの袖口を少し捲りわざとらしく

「どのようなカクテルがお好みですか?」

と言った
例のウインク付きで…





うっ…
ヤバい…
格好いい…
佐藤くんの癖に…



< 48 / 164 >

この作品をシェア

pagetop