あの子の不登校事情


「木山のこと好きなんて、全然知らなかった。」



「だって、誰にも言ってないもん・・・・

あー、はず!」



「え、それ俺に言ってよかったの?」



「うん、健にはばれていいって思ってたの。

健は必要以上に冷やかしたりしなそうだから。


でもいざ指摘されると、やっぱはずいね」


俊太は息なんだか声なんだかわからない音を出しながら顔を手で覆う。



そしてその手の隙間から、

「俺が木山なんて、高望みしすぎかなぁ・・・・?」

なんて弱々しい声が聞こえるけど、
俺はぜんぜんそう思わない。


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