素直に言えよ
ーー...
「送ってくれてありがと」
玄関の前で三浦くんにお礼を言う。
「全然。こっちこそありがとな」
照れくさそうに笑う三浦くん。
「じゃあまた明日ね」
「明日、がんばろうな」
三浦くんは軽く手を降って私に背を向ける。
私はその背中が見えなくなるまで見届けて家に入った。
...そういえば明日、文化祭じゃん!!
忘れてた...
メイド服...やだな。
でも三浦くんのホスト姿も見れる...
私は自分の部屋に戻りながらそんなことを考えていた。
あ、でも!!
別に三浦くんのホスト姿が見たいって訳じゃないよ!?
周りの子とかも言ってたし...
ちょっと興味がわいただけ。
うん。絶対そうだよ。
そう自分に言い聞かせつつも...
明日を楽しみに思う自分もいた。