素直に言えよ



「頑張ろうな、今日」


なんか気まずくて古森に話しかける。


「そうだね。僕と三浦くんはお客さんに対応だって」


接客業、苦手なんだよな...


適当に笑顔ふりまいとけばいっか。


「先に行ってる」


古森はそれだけ言い残し、更衣室を出て行った。


更衣室にいるのは俺一人。


俺はパパッと着替えて更衣室を後にした。


そして唯華を待つ。


「誰か...いない?」


女子更衣室の中から声がしたのはそのすぐ後。


きっとこの声は唯華だろう。


「俺ならいるけど?」


どうしたんだろ...


そう思いながら返事を待っていると更衣室のドアが開いた。


「この格好、変じゃない?」


そう言って出てくる唯華。




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