素直に言えよ
──────...
「ありがとうございましたー」
店員の明るい声が響く。
「悠馬、行こうか」
悠馬の布団をもらって帰ろうと悠馬の手を引いたら...
「お兄ちゃん、これ誰のケータイ?」
と、俺のポケットに入っていたケータイを指さして言った。
「あっ!!」
完全に忘れてたよ。
これ、というのは悠馬を探してた時にぶつかった女のケータイ。
返しに行かなきゃなー
そう思って考えてた時...
「おー、翔じゃん!!」
聞きなれた声が後ろから聞こえた。
「いいところに来たな、潤」
その声の持ち主は...中学が同じだった近藤潤だった。
高校は違う所いったけど結構仲がいい。
あ、そういえば...
転校先の高校に、潤がいるんだっけなー。