素直に言えよ



「...そっかぁ。ごめんねぇ」


語尾にハートが付きそうなくらい甘ったるい声でそう言って女子たちはどこかへ行った。


「ふぅ...」


屋上行くか!!


なんたって...


唯華に会えるしな。


あー、やばい...


唯華のこと考えただけで顔がニヤける...


俺はニヤける顔を隠して屋上へ向かった。




ーガチャ


「お!!翔じゃん!!」


そう言ったのは、もちろん潤。


唯華が翔、なんて呼ばないし。


なんか...寂しいな。


唯華は黙々と弁当を食べていて...


こっちには全く見向きもしない。


俺は唯華の隣に腰掛けて買ってきたパンの袋を開けた。


「...三浦くん、大丈夫なの?」


...やっとかよ。



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