素直に言えよ
私はよろよろしながら階段へ向かった。
そして一段ずつ階段をのぼっていく。
「...長い」
いつもより何倍も階段が長く感じるよ!!
腕にかかる重みが階段をのぼるごとに増してる気がする。
そんなことを思いながら階段をのぼっていると...
いきなり腕にかかる重みが消えた。
目の前に見えていた段ボールと一緒に。
「これ、どこに運ぶんだよ」
それの代わりに聞こえてきた声。
その声の持ち主は...
「...三浦くん」
三浦くんだった。
「だから、どこ?」
「あ、えっと教材室」
三浦くん、優しいところあるじゃん。
意外だなー!!
ちょっと...
キュンと来たかも。
なんて思いながら三浦くんの横顔を見つめる。