素直に言えよ



「う、わ...」


そこにはメガネを外した古森が、女子達に囲まれていた。


古森は...文句なしにかっこいい。


メガネ外すと人ってそんなに変るんだな。


「唯華見てよ、あれ。古森だって」


なぜか男の俺も古森に見とれてしまっていた時...


もう制服に着替えている内田の声が聞こえた。


「本当だ!!結構似合ってるね」


うわ...


唯華が古森のことほめてる...


傷付くわ。


でも、結構って言ってたじゃん。


しかも「かっこいい」じゃなくて、「似合ってる」って言ったよな?


じゃあ、古森に惚れたってことはないだろ。


一人で悶々と考えていると...


内田とバチッと目があった。


そして、ニヤッと笑う。


...まるで俺の考えていたことを分かっているように。




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