素直に言えよ



「嫌な訳ないだろ」


だって唯華がいるんだから。


「じゃあ、行こっか」


俺らはずっと校門の前で話していたから、通っていく人にじろじろ見られた。


校門を出てクレープ屋に向かう。



...なぜか唯華の手が俺の手に当たってる。


歩く度、少しだけだけど手が触れあう。


...手、繋ぎたいな。


ふとそんな事を思い俺は唯華の手を握った。


俺の行動に驚く唯華。


「ちょっと...なにするのよ!?」


そう言って俺の手を振り払う。


...予想通りの反応だな。


予想してても傷付いたけど。


「手、繋ごっか」


俺は右手を差し出す。


「やだ」


即答ですか...


何やってるんだろな、俺。


絶対引かれてるだろ。



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