素直に言えよ
「唯華、俺の食う?」
ん、とクレープを差し出す三浦くん。
チョコバナナも食べたいけど...
「...大丈夫」
だって、間接キスになっちゃうからね。
自分から、するわけないよ。
あー...恥ずかしい。
そんな恥ずかしさを隠すためにクレープを食べる。
本当に美味しい、ここのクレープ。
また来よ~。
なんて考えながら食べる。
「唯華、食べんの遅い」
やっと食べ終わったと思ったら三浦くんからそんな一言。
「...ごめん」
だって...
クレープ、結構大きかったんだよ?
それに三浦くんがドキドキさせてきたから...
全然食べられなかったんだから!!
心の中で三浦くんに文句を言う。
「じゃあ...行くか」
そう言いながら右手を差し出す三浦くん。