スクランブル・ジャックin渋谷

モニタービルA

　ピーチ・ジャック（Ｐ・Ｊ。クミコ・A・B・Cの女性４人組）のクミコが歌って、踊っている。バックで踊る、A・B・C。

　ミュージックI、開始。

人型信号機
　額の汗を拭いながら、青が歌舞伎を踊っている。

　赤、両足を伸ばして、大きな浴槽に漬かっている。極楽、極楽。

交差点
　踊っている、老若男女の人々たち。

　彼らは、テレビ局、新聞社、雑誌社、芸能リポーターたちだ。
　総勢、１００人以上。
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　男性ナレーターがいる。使用不能のマイクを持ち、踊りながら実況している。その発する言葉は、マシンガントークのようだ。

ナレーター「大変です。どうしたことでしょうか。渋谷の交差点がなぜか、占拠されています。みんな、踊っています。

踊り狂っています。何かに取り憑かれたように、自分の意志とは関係なく、何の理由もなく踊っています」
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久美子、ペンとメモ用紙を巧みに使って、楽しそうに踊っている。

久美子の背後にあるモニタービルAでは、P・Jのクミコが歌って踊っている。
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ペンとメモ帳をもって踊る、男性芸能記者。
　一眼デジタルカメラを持って踊っている、男性カメラマン。

　取材を受けながら踊っている、アイドル女性歌手。

ナレーター「踊っています。踊っています。今をときめくアイドルが、取材攻撃を受けております」
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