スクランブル・ジャックin渋谷
組長「おい、なんやねん、こいつらは? この渋谷はな、道玄坂組のシマだぞ。痛い目に遭いたくなければ、さっさと退散しな」

宏、声が震え、怯えている。
宏「おおお、お前たちが道玄坂組か…」

組長「それが、どうした?」

宏「…脅迫、恐喝、強要、詐欺、痴漢、傷害、暴行、窃盗、強盗、売春防止法違反、覚せい剤取締り法違反、

公文書偽造、東京都迷惑防止条例などの違反容疑で、道玄坂組全員を逮捕するっ」

 宏、右の胸ポケットから、数十枚の逮捕状を取り出しては見せる。

 目を凝らして、ある1枚の用紙を見る組長。「婚姻届」が目に止まった。手に持って、見る。

 宏、慌てて「婚姻届」を奪い取り、右の胸ポケットにしまいこむ。

組長「お前ら、警察官か?」

 体格も良く、凄みの顔をしてはいるが、これでも正真正銘の私服警察官である。彼らは、「スクランブル・ポリス」である。

 組長、一瞬たじろぐ。
 お互いに顔を見合わせる、ヤクザたち。チョット、ひるんだ。

 テンポある、ケンカ風でやる気が出るBGMが流れる。
 ミュージックJ、開始。
    ○    ○

 警察官たちとヤクザたち、お互いに対峙して両手の指を鳴らし、睨み合う。乱闘が始まりそうだ。

宏「(大声で叫ぶ)みんなー、こいつらを逮捕しろーっ!」

警察官たち「おーっ」

 警察官たち、ヤクザたちに立ち向かって行く。素手による格闘が始まった。

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