スクランブル・ジャックin渋谷
上空
 滞空している、兄彗星。白く光っている。

 周囲からキラキラ輝く、粉雪のような物質を放出し始める。
 徐々に彗星の全体が、まぶしく光り輝き出す。

派出所内
 ドア越に、背伸びをしてダンサーたちを見ようとする博恵。

 人の黒い頭が多すぎて、全然見えない。

 自分も踊りたくて、ウズウズしている。全身が微妙に動いている。
 手先がバタバタと動いている。足でステップを踏んでいる。

 宏、イスに腰掛け、携帯電話でメールを送信している。

博恵「宏ー。あたしたちも踊ろうよー」
宏「いやーだ」

博恵「いいじゃない。この交差点で踊れるなんて、2度とないんだからー」

宏「2度も、踊りたくなーい」

 頬を膨らませる、博恵。ふてくされる。
 携帯電話で遊んでいる、宏。

博恵「ねえ、どうやったら、あんな人たちが集まってくるの。どこかの企業で、オーディションでもやったの?」

宏「いや、俺の趣味です…」

博恵「何、バカなことを言っているのよ…」
 あきれ返る博恵でした。
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